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ハードエンデューロ

信州大町ハードエンデューロ観戦記

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6/4、5に開催された「信州大町ハードエンデューロ」を観戦してきたよ。

指定された時間内にコースを何周出来るか?を競うレース。コースはまともじゃない坂と泥と岩とタイヤと森が待ち受ける難所だらけのコース。

一般のライダーは一周するのが目標。そんなレースです。

そんな難易度なのに、おそらく最近のオフロード界では一番ホットなイベントとなっているCGCハードエンデューロ。一度は見てみたい。泥にまみれて喘ぐ者共を冷ややかな目で眺めたい。

そんな気持ちで向かった長野県大町。しかし見るものの心を熱くさせる激闘が繰り広げられていた!
と言う感化されまくりの観戦記。
「なにが面白いのあれ?」とか「ちょっと気になるけど楽しめるかな?」という皆様に届け。この想いっ!

プロローグ

2年ぐらい前から「なんか盛り上がっとんのぉ」と存在は知っていたCGC。文字通り半分泥に浸かったバイク。虚空を見つめる生死も不明のライダーたち。どこまでが一人の人でどこまでが一台のバイクか分からないぐらの混沌。

「どう考えてもアホやん」

私の初見の感想はまさにそれでした。(今もあんま変わってないけどな!)

それでもやっぱりどっか楽しそうでずっと気になってたんだよね。
モトクロス、トライアル、エンデューロのトップライダーたちも一般ライダーと同じように楽しんでいるし(=アホだし)

しかも今回の大町大会のエントリーはまさかの1時間でソールドアウト!下手なアーティストのチケットよりプレミア化してる!どうなっとんねん!と言うことで、急遽オフロード未経験の友人を連れて、大町へ向かったのです。

ウェルカムトゥザ地獄の一丁目

到着した際に、知り合いの女性ライダーに遭遇。ちょうどレディースクラスが終わったようです。顔も髪もドロドロ。歯にまで泥が付いています。ウケる。

そうこうしているうちに、これから始まる一番時間が長く、厳しいコースを走る「ゲロゲロクラス」がスタートしまーす☆

と言うファンシーな気持ちはスタートから吹き飛ぶのです。

は?

そこ行ける?

え?

めっちゃバイク同士絡まってますけど?

 

もう限られた産卵場を我先に目指す鮭の遡上のよう。その坂の上に何があんのや。
200台以上のバイクがエンジンかち開けで、あたり一面煙と泥でもう一気に非日常の世界へ放り出された感じ。

詳しくはウェブで

動画はkasaiさんからお借りしました。わしのブログより様子が伝わるし、めっちゃかっこよい。

泥に溺れ苦しむ者共を眺めつつビールでも飲むかと向かった我々でありましたが、結局のところ感動した。
失敗を繰り返しても少しでも先へバイクを進めるためにみんなそれぞれの場所で必死こいてた。

気づいたら声を上げて全員を応援してたよ。全員真っ赤な顔で息を切らして、でも目だけギラギラさせて。そりゃこちらも熱くなるわいな。

CGCハードエンデューロの魅力はなんだのん

エントリーが1時間で定員となるレースなんて、他を見回してもこのCGCだけじゃないかしらん。
それだけ出場者を惹きつける魅力があることはすっごく理解できた。

主催者、出場者、観戦者の雰囲気

結局これが一番だと思うけど、謎のグルーブちゅうか、一体感ある。トップライダーも初心者ライダーもそれぞれ楽しんで、時にはヘルプしあって、「それぞれのレベルで」楽しもう、先へ進もうと言う「それぞれ感」を全員が尊重している感じ。早い人も苦労している人もみんな称え合う文化はすごい。

レースによっては上から目線の人とかたまにいるからねえ。

コース設定の面白さ

一つ一つのセクション(難所)にユルい感じの名前がつけられ(ダレノガレ、愛情一本、タイガーウッズetc.)、一つ一つのセクションが個性的なものになっている。頑張らないとクリアできない絶妙なレベル感は本当に見事なまでの絶妙さ。

一つ一つのセクションをクリアすることは、すごく分かりやすく自分の成長を実感できる。クリアできないとこれまた悔しくて次こそは!と言うモチベーションに繋がると思う。

SNSフレンドリー

レース後も楽しさは続く。他のレースイベントに比べて圧倒的にTwitter活用率が高い。主催者も出場者も。
それゆえ出場者同士が仲良く繋がれるし、写真や動画などをみんなで共有している。

各セクションに付けられた名前は、レース後に「どこまで行けたか」とか「どこそこで何々があった」と言う思い出の共有にも役立っている。

さて出場するのかどうか問題

先輩には「あれは出るものじゃない、見るものだ」「バイクが壊れる」と言われていて、確かにそうだよねとも思っていましたが、正直言えば出たくなった。自分はどこまでいけるのかってやっぱ見てみたい。

でも出るにはいくつかの壁があるのも正直なところ。

ハードエンデューロならではの技術

ヒルクライム、ダウンヒル、岩場、ウッズ(森)、丸太越え、泥、最低でもこの辺は練習が必要かな。ちょっと林道走ったことあります、と言うレベルだと一つ目のセクションも厳しいかも。

モトクロスコースで練習だけでは少し養えないような「走破力」が必要になる感じ。
自分がもしハードエンデューロ出るならいなべモータースポーツランドのエンデューロコースで地味練から始めるかな。

それなりのバイク

トレール車でも出ている人はいる。トライアルバイクもいる、ビッグバイクでさえいる。でもほとんどはレーサーバイクじゃないかな。しかもエンデューロレーサー。

絶対にバイクはこかすから、バイクを守るガード類は厳重に必要そう。ラジエーターガード、オーバーヒート防止のファン、ハンドルガード(クローズドタイプの人が圧倒的に多かった)など。

タイヤは難所用のガミータイヤとか。

実際にレース後にバイクを壊している人も多いから、正直それなりの覚悟(準備の金、バイク壊れる、直す金)は必要そう。

あとセル付いてた方が良いよな…

体力

出場している人たちはWEXなどにくらべてワカメ。若目。

他のレースよりもバイクを押したり起こしたりホン投げたり、体力もめっちゃ必要だから、普段から不摂生のおっさんがふらっと出ると多分身が保たん。

仲間

実はこの部分が出場を躊躇う人の大きい理由な気もする。

割とと言うか、かなり「すでに出来上がったコミュニティ」感はある。つまり新参者が一人で行くにはボッチ感がすごいのだ。
良くも悪くも内輪ノリみたいなところはあるので、なかなか一人で飛び込んで行くには勇気がいるかもなぁ。と思った。

もしこのブログを見ている人で、CGC出たいけど仲間が…っていう人がいたら、是非僕に教えてください。みんなで練習して出場を目指すみたい場があっても良いよね。ともちょっと思ったとか思わなかったとか。

まとめ

僕なりのハードエンデューロ観戦記だったけど、いかがでしょうか。

出場にはそれなりにハードルはあると思う。出たら絶対楽しいのはわかるんだけどね。
でもそんなハードルを超えてもなお繰り返し出場する人が多い理由はすごくわかった。何しろ全員苦しんで楽しんでる。

観戦しただけの自分でさえレース後数日はロス状態が続いてたもんw
出場じゃなくても観戦だけでも十分楽しめるイベントでしたよ!

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